奉化・北枝里磨崖如来坐像

智林寺の南東にある岸壁を削ってその中に高さ4.3mの磨崖仏をくっきりと陽刻で刻んだ、新羅時代の巨大座像である。
四角い顔に穏やかな微笑みを湛え、両手は厚ぼったく、厳めしい威容を誇る。
このような特徴は、7世紀前半、三国時代における仏像の様式を如実に表しているが、顔や体格に表現された柔らかい彫刻の技法から見て、実際の制作年代は7世紀後半と推定される。
1947年6月、水月庵(現在の智林寺)の敷地を整える際に発見された。本尊の保存・管理のために、1982年頃に建て屋が建てられ、1983年に建て屋に丹青が施された。